学生と社会人で全く異なる「飲み会」の意味
大学生時代の大きな楽しみの一つが友人同士の飲み会です。
気の合った仲間同士やサークル、ゼミの先輩たち、また学外活動で知り合った同年代の人たちと一緒にお酒を飲むというのは賑やかで楽しいものです。
社会人になっても「飲み会」というものは同じように存在しており、時に新入社員がその幹事を任せられたりします。
しかし同じ「飲み会」だからと学生時代と同じような感覚でセッティングをしてしまってはいけません。
というのも社会人にとっての飲み会というのは気の合った人達同士で盛り上がるために行うものではなく、上司や先輩を立てつつ(建前上であっても)親睦を深めることが目的であるからです。
今も「飲みニケーション」という言葉が使われることがありますが、日本の会社文化として「酒を酌み交わす」ということには特別な意味があり、それをしたことによって仲間としての連帯意識を持つことができるということになっています。
実際に相手や自分がどのように思っていても、飲み会に一緒に参加をするということはその事自体に意味があるコミュニケーションであるため、学生時代のノリで大騒ぎをしてしまったり、予定があるからと断ったりしてしまっては職場の雰囲気を悪いものにしてしまいます。
会社の飲み会で覚えておきたい基本
会社主催や社内の人間で行う飲み会の場合、まずしっかり踏まえておきたいのが「上座・下座」という概念です。
日本の会社文化として行われている独特のものですが、基本的には室内の奥側が上座、入り口に近いほうが下座ということになります。
イメージとしてはよく時代劇などで殿様や代官が掛け軸を背中に部屋の奥側でお酒を飲んでいるようなシーンです。
間取りや席のレイアウトによって上座と下座は変わってきますが、お店によってどこが上座かはしっかり決められているのでもし幹事を任されたなら上司の席をそこに持っていってもらうようにしましょう。
また会社の飲み会でお決まりなのがお酌をしに席を回るということです。
特に新人のうちは先輩たちに顔を覚えてもらうために積極的に注ぎに回っていく必要があります。
このとき重要なのが上座・下座同様に立場が上の人から順番に挨拶をしにいくということです。
いちいち順番をチェックするという人もいないとは思いますが、やはり上司としては自分を後回しにされるというのはあまり気持ちのよいものではありませんので、周囲の混雑状況を見ながら上手に挨拶に行きましょう。
お酒を注ぐ場合には、ビール瓶ならラベルを上にして両手を添えるようにし、日本酒ならお銚子を両手で持ちます。
相手から返杯をされたときにはコップを手に持ち、相手が注いでくれたらすぐにかるく口にふくむようにしましょう。